(25)失敗体験から成功体験へ

さて、ここまで読み進んでなにか私がFIRE達成に向けて難しいことをやっているだろうか? 私が長々とブログで書いてきたことを要約すると

 

無駄な生活費を減らして、余ったお金をインデックス・ファンドへ投資する。

 

これだけだ。

誰でもできる。

これを私が面倒くさがらずに、先送りせずに20代でやっていれば、こんな「失敗談」のブログも書かなかっただろう。そうしていればリストラされても動じず、それどころかFIREをすでに達成していただろう。

 

わたしは仕事のなかでリスク・マネージメントを人に教えていたが、自分の人生ではその知識をまったく活かせていなかったのだ。

 

さて、この失敗談をただの失敗談におわらせるか、糧にするかは私次第だ。自分の人生の時計を戻すことは叶わないが、これから社会人としての船出をする自分の子供がこの「失敗談」をいかすことはできる。ここでようやく「父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え」の著者とおなじ気持ちになったのだ。これがわたしがこの本を強く薦めるもうひとつの理由だ。

 

失敗体験というのは成功体験などよりしばしば説得力をもつように思う。このブログで書いた内容を面白おかしく子供に話すと、熱心に耳を傾けてくれただけでなくすぐに証券口座を開ける手続きをして、持っているお金をETF(上場投資信託)へすべて投資してしまった。ここでの「すぐ」というのは一週間後でさえなく、文字通り話を聞いた直後に証券口座を開ける手続きをしてしまったのだ。この口座は1年後に事情があって閉じられて、新しい証券口座へ移すことになるのだが、その時には我が子の資産は10%も増えていたのだ。

 

私の失敗体験はこうして我が子の成功体験にかわった。