(20)待望のシンガポール永住権
コロナショックの暴落が始まった2月中頃、待ち望んでいたニュースが飛び込んできた。シンガポールの永住権が正式に承認されたのだった。
これで少なくとも今の仕事がなくなってもシンガポールから追い出されることはなくなったわけだ。文字通り家族3人で飛び上がって喜んだ。
ただし実際にICAへ必要書類を提出して正式にIDカードを受け取ってようやく完了したことになる。エージェントが永住権のIDカード取得までの必要な手順と必要書類のリストをメールで送ってくれた。
必要書類を準備するとICAへIDカード取得のための面談のアポイントメントをネットでとった。携帯で5分くらいで終了した。シンガポールの政府関連の手続きは税金や年金なども含めてすべてネットで簡単にできるようになっている。
そして面談当日がきた。予定より少し早くICAのビルの前に到着すると、いままでの数ヶ月の道のりが思い出されて感慨深いものがあった。
すこし古い感じのビルの階段を登っていくと手続きの会場がみえた。
入り口に設置してある機械から順番待ちの番号札を受け取ると、家族3人で呼ばれるまでしばらく窓口の前にある待合エリアで待つことになった。各々が番号を呼ばれてからの面談はスムーズに進み、いままで使っていた緑色のIDカードに別れを告げて、かわりに水色のIDカードをひとりずつ受け取った。
リストラ宣告されてから7ヶ月、ようやく1つの課題が完了した。
しかし課題はまだあと2つ残っている。