(10)残り3ヶ月!いよいよ投資へ

タネは蒔いたが収穫にはまだ至っていないうちに1ヶ月が経過した。

面接はいまのところ2社のみだった。

 

焦っても仕方がないので3番目の「給料以外からの副収入を得る」へ舵を切った。

 

まずは遊んでいるお金の運用をはじめて副収入を得ようとかんがえた。

いまでは我が家では利息も配当金も生み出さないお金のことを「ニート」と呼んでお金が遊ばないようにしているが、当時は資産や投資に対する意識や知識が低く、ほとんどのお金がニート状態だった。

 

金融で働いているのに「投資の知識がない」というのは不思議に思われるかもしれないが仕事で得られる金融商品の知識と金融商品に投資をして利益を出す知識というのは似て非なるものだ。周りでは証券口座さえ持っていない人も多くいる。

 

まずは永住権のために投資した毎月配当分配型の投資信託にフォーカスした。

毎月配当金がある程度入ってくればまたリストラされても、その収入が助けてくれると考えたからだ。

 

銀行にすすめられて買った商品だったので、同じような商品がないかシティバンク、UOB、HSBC、DBSやOCBCなどの銀行の担当者と次から次へと会って商品説明をきいた。

 

知らないということは恐ろしいことだ。

今考えるとこれほど愚かな行為はないが、この当時は投資の一つの最適解かもしれないと考えていた。

 

毎月配当分配型の投資信託は一見魅力的にみえるが、そんなことは全くない。

理由は単純に手数料が高いからだ。

まず銀行の窓口で購入すると2%の手数料をはらわなくてはならない。10万ドル購入すると2千ドルだ。そして毎年、運用手数料を1%以上とられる。銀行や運用会社は投資信託のパフォーマンスに対して投資家に対して責任はない。あたりまえだが手数料分だけリターンはさがる。

 

投資家はリスクをとって、銀行はノーリスクで手数料だけ取る仕組みだ。

そんなことも知らずに二つ目の投資信託、中国ハイイールド債ファンドへ投資を決めた。この投資で後々苦い経験をすることになる。